博物書籍「植物の聡明性と道徳性」
19世紀の終わり、植物の生態にも知能を持って行動する動物と同様の法則があると語る人々がいました。その人たちは数限りない植物のスケッチを描き、様々な角度から植物の事象を明らかにしていったのです。そこで名付けられた書名がこの「聡明性と道徳性」というわけです。以上は、私がほんの取っ付きを読んで把握したことですので、本当かどうか、あとはぜひ皆さんでお確かめください。
それはそれとして、確かにページをめくると数えきれないスケッチが次々と飛び出してきます。カタログによれば冒頭に彩色図版が1枚、その他に挿絵が100点あるそうですから、それを眺めるだけでも十分に楽しめる本です。こうして溢れてくる滋味を味わうように、ゆっくりと本を紐解く面白さは図版とはまた違う魅力でしょう。
いくつかのページに花などが挟み込まれていました。かつての持ち主がいつの頃にかどこかで摘んで入れたものでしょう。この本の人生を物語る軌跡としてそのままにしてお届けします。
そしてこの本そのものも、自然界、森羅万象のカタログを作ろうとする博物学の歴史の1ページを語る1冊と言えましょう。
1891年、イギリス、ロンドンにて出版されました。サイズは約13×19.4センチ、厚さが約3.5センチです。
古いものですので装丁、中身ともに傷みや汚れがあり、綴じが緩んでいる箇所もあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。