持ち手に真珠貝をあしらった拡大鏡です。綺麗に磨かれた真珠貝は、光りを浴びるとそれを反射するのではなく、奥深くに光りを宿すような表情になり、真珠貝特有の虹色の光沢を浮かべます。どちらかと言えば無機質な光学器具と自然の生命を感じさせる有機的な素材の出会いはアール・ヌーヴォーからアール・デコの時代ならではのことかもしれません。
持ち手とレンズつなぐ箇所にはシルバーに植物が浮き彫りにされ、しっとりと柔らかい質感、古色により陰影を深めた景色が素敵です。
比較的倍率も高く、ちょっと細かいものを見るのに便利ですが、ただ置いておくだけでもデスクトップ周りの空気を優雅なものに変えてくれることでしょう。

19世紀末から20世紀初めの頃のイギリス製で、サイズは全体が約17.7センチ、持ち手が約10センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。