空のモーニングブローチ
亡くなった方を悼み、その記憶を留めるために身につけるモーニングジュエリーは、装飾品の中でも特に静かな美しさを湛えたものが多いようです。
こちらは、元々、楕円半球のガラスの下に遺影などを置き、背面から板で固定するものでしたが、背面のカバーが失われてしまいました。ただ、写真や遺品などが入っていない空のアンティークのモーニングロケットはかなり貴重です。やや大きめの厚紙などで細工をすれば、今でも写真などを飾ることができると思いますので、試してみてもよいかもしれません。
また、身につけた時にお召し物がそのまま透けて見える景色もユニークで素敵です。厚みのある半球のガラスを透して見える像は少し歪に膨らみ、差し込む光は丸い塊となって投影されますので、つけるものによって様々な色彩や表情をご覧いただけます。
台座のうねる蔦はメッキよりもずっと層の厚い金張りで、柔らかくエレガントなデザイン、しっとりとした金の色合いはモーニングジュエリーならではの雰囲気です。
お召し物に金をあしらった大きな水滴を置いたような姿を、どうぞお楽しみください。
20世紀初頭までのイギリス製で、サイズは約3.2×2.4センチです。
古いものですのでガラス、台座ともに傷、汚れがあります。もし、中に写真などを飾られる際は、落下、紛失にご注意ください。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。