白鳥のチョコレートカップ
渋い光沢の金に白鳥が2羽、その意匠や高台が高い造形から、どこか古代ローマを思わせるスタイルのカップです。これはローマ帝国を目指したナポレオンの治世に流行ったエンパイアスタイルなのだそうですから、その印象も決して的外れではないようです。
古代ギリシャ・ローマ期にも白鳥は度々登場し、画題にもなっています。このカップの白鳥も生き生きと立体感のある姿で細やかに描かれていますが、少し親しみやすい雰囲気です。と言うのも、こちらのお品は20世紀前半にエンパイアスタイルを踏襲して、フランスの陶器工房"Rovina Epinal"のジャン・シュミットが手がけたものだからです。
しっとりと艶やかな金彩も重厚ですが、開口部の周囲をぐるりと取り巻く葉が茂る枝の装飾は金を箔押ししたものだそうで、装飾の細部に至るまで気を配った、古代ローマの繁栄を20世紀に蘇らせたような見事な仕上がりです。
底部に工房名とジャン・シュミットの"J.S"のサインが記されています。
サイズは、開口部の直径が約8センチ、高さが約7センチです。
古いものですので若干の傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。