小鳥のカップ&ソーサー
受け皿からカップの内側に至るまで、小鳥と植物、昆虫が生き生きと描かれたカップ&ソーサーです。飛び回る小鳥はスズメでしょうか。白い地にかすかに青みを帯びたグレーという落ち着いた色彩の取り合わせも、羽根を広げた小鳥の構図も、日本画を思わせるところがあってとても趣深い印象です。生い茂る花や実がどこか淡墨を連想させる色みで描かれている図を見ていると、華やかな世界がしっとりとした静けさの中に佇んでいるような、とても独特な美しさが感じられます。19世紀後半、日本の工芸品や美術品は欧米の芸術家に広く影響を与えましたが、ここにもその一端が見えているのかもしれません。
器の周囲や持ち手などに巧みに添えられた手彩の金色が、穏やかな世界にさっと射す光となり、全体を優雅で上品なカップ&ソーサーとして完成させています。
ポーセリンマークが確認できませんので工房は不明ですが、19世紀フランスのリモージュで製作されたものと思われます。
サイズは、カップの飲み口の直径が約8センチ、高さが約6センチで、受け皿の直径が約14.5センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。