金の折りたたみ鼻眼鏡
折りたたむと拡大鏡、ボタンを押すとばね仕掛けでシュッと持ち手のついた眼鏡に早変わりします。こちらは鼻眼鏡と言っても手に持って使うタイプなのですが、その所作そのものが上品で優雅でおしゃれです。
イギリスでヴィクトリア朝が終焉した直後、1901年から1910年までのエドワード朝の時代に製作されました。しっとりとした金色の肌は金張りか金メッキでしょうが、いずれにしても当時の高級品だったことでしょう。小振りな造りで女性用と思われますが、余分な装飾はせず、穏やかな艶を残す金が曲線を描く造形からは、そこはかとなく威厳すら漂います。
度の弱いとつレンズが使われており、拡大鏡としても眼鏡としても補助的な使用が手軽に出来てとても便利です。私も眼鏡の上からつけて見ましたが、眼鏡だけでは読めない小さな文字を読むことができました。
今回、雰囲気がぴったり合うチェーンがありましたので、これをおつけしてお届けします。こちらもこの眼鏡と同時代の古いもので、その凝った造りがこの鼻眼鏡のエレガントな魅力を一段と増しています。
「奥様、お手紙でございます。」などと書簡を手渡された女性のもう一方の手にはこの鼻眼鏡が握られていることでしょう。そんな場面が浮かんでくる一品です。
サイズは閉じた状態で約8.5センチ、開いて約12.5センチで、チェーンは長さが約36センチです。
古いものですので傷、汚れがありますが、開閉のスプリングはスムーズに作動します。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。