角とガラスで出来た小さな塊が別世界への扉を開ける鍵なのです。度数の違う3枚のレンズとレンズの入っていないブランクホールが畳み込まれています。ブランクホールは極小さな種や昆虫など微細なものにフォーカスするために使います。つまり、これは博物を志す人が別の世界へと旅立つ際にポケットに入れていたツールでもあったのです。試しに机上の1ミリ足らずの埃を見たところ、その形状がよく見えました。
水牛の角のブラウンの地にほんのりと浮かぶ模様には、ずっと奥まで続いているような不思議な遠近感があり、ぼんやりと光を通す天然の素材ならではの雰囲気をまとっています。チェーンなどをつける環も付いていますので、さりげなく首から下げてもユニークなペンダントになるでしょう。

1900年頃のイギリス製で、サイズは、すべて閉じた状態で約1.8×4.1センチです。
一番大きなレンズの枠に欠けがあります。すぐにレンズが取れるような状態ではありませんが、レンズを出す場合には取扱にお気をつけください。また、古いものですので傷、汚れがあります。