闇を感じさせるどこか謎めいた意匠に古代ローマの騎士の取り合わせとなるとみなさんはどのような物語を思い浮かべますか。こちらの襟留めは、様々なシンボルを配置して直線と曲線を立体的、重層的に組み合わせたデザインで、その中央には、左右に精悍な男性の横顔と古代ローマの騎士たちと思われる姿が浮き彫りになっています。古色による黒みと滑らかな艶、渋い色彩が素材の金属に降り、しっとりとした質感の中にも濃い陰の雰囲気が漂っています。
この襟留めは "boucle de cape" と申しまして、コートやマント、ケープなどの襟に縫い付けてバックルとして使います。この襟留めでしたら、お手持ちの衣装にゴシックな空気感をまとわせることができることでしょう。デザインの中に糸を通して縫い付けてお使い下さい。

20世紀初めの頃までのイギリス製と推定されます。サイズは1点が約6×4.2センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。