カーネリアンのフォブチャーム
自分にとって何か意味のあるのものを身につけて、お守りとすることはありませんか。くすんだ銀色に深い陰影が刻まれた3つのアイテムからなるこのフォブは、百数十年前に誰かがそうしていたものかもしれません。
フォブとは今で言うキーホルダーのようなもので、印章面がカーネリアンのシールがついています。これは封蝋に封印を押すためのもので、細い金属の棒は懐中時計のゼンマイを巻くための鍵ですから、ここまでなら日用の便利グッズをつけたフォブシールです。そこに1875年のドイツ帝国銀行ライヒスバンクの5ペニヒ硬貨が加わったあたりから趣きが変わってきます。1875年はライヒスバンク設立の年で、その初年の硬貨を使わずにフォブにつけたのにはやはり訳があったのでしょう。
3品ともに古色を帯びたシルバーグレーは、このフォブが過ごした長い年月の光と影を物語り、未だみずみずしさを残す美しいカーネリアンのオレンジが、そこに温かい明かりを灯しているようです。
フォブシールの製作年の詳細はわかりませんが、遅くとも1880年代には造られたものと推定されます。ヴィクトリア朝の遠い過去から時空を超えてきたこのお品を身につけて、新しい時をともに過ごしてはいかがでしょう。
フォブシールの製作はイギリスで、カーネリアンの印章面には何も刻印されておりません。ご自分で印影を彫ることも、印章店に依頼して彫ってもらうことも可能だと思います。
サイズは、印章面が直径約1.2センチ、高さが約2センチ、コインの直径が約1.8センチで、付属のチェーンは現行品で長さが約44センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。