ヴィクトリア朝、英国製のモーニングジュエリーです。19世紀当時の職人によって編まれた毛髪が封入されています。周囲は黒地に金色のつた模様の装飾が施され、静謐な中にどこか厳かな雰囲気が漂います。もとはペンダントでしたがピンの部分が欠損しておりましたので、シルバー工房浮草さんに依頼して環を取り付け、ペンダントに仕立てました。比較的大振りなお品ですので、お召し物に埋もれることなく、静かな存在感のあるアクセントになることでしょう。
こちらはお亡くなりになった方を偲ぶお品で、大切な人が亡くなった折にその遺髪を使い、形見として身につけられました。メメント・モリの思想を汲むもので、故人を悼み、その死を忘れないと同時に、今を精一杯生きるようにとの我々への教訓を伝える為のものです。
19世紀のイギリスを生きた方の想い出がひとつの装飾品となってここにあります。そう思えば、このお品がまとう特別な姿やその雰囲気も心から納得できます。
様々な物語や想い出を秘めたお品を、今また、そっと身につけてみてはいかがでしょう。

19世紀後半から末にイギリスで製作されました。サイズは約3.7×4.5センチ、付属のチェーンは現行品で長さが約45センチです。
古いものであり、実際に使われたものですので、側面の金色の部分に欠損があり、ガラスおよび本体の内外に傷や汚れがあります。まとう汚れも、長い時を経たこのペンダントの今の姿とご理解ください。