銅版手彩色博物図版「バク、カピバラ、カバ」
博物誌 4足動物 バク カピバラ カバ
銅版に手彩色の精緻で美しい博物図版です。上が2種のバク、下にカピバラとカバで、どれも眼に光が宿り、体躯からも生命感が漂う仕上がりです。これは18世紀の博物学者ビュフォン伯が表した「博物誌」のうち4足動物の巻からの一枚です。
この世の森羅万象を書き留めて収集したいという欲求は昔から人類の心の内にあるらしく、時折、それに取り憑かれて偉業を成し遂げてしまう人が現れます。ビュフォン伯もそのひとりで、彼は「博物誌」を1749年から亡くなるまで書き続けました。こちらのバクやカバも、絵師は動いている本物を見たことはないのかもしれません。カバの手足のつき方など、どこか人間のようにも感じられます。しかし、そのような疑念など、はるか遠い世界の夢のような動植物、珍奇なものへの情熱と比べれば些細なことなのです。幸いなことにこの博物誌は、初版から大好評のうちに迎えられました。今から200年前の博物蒐集家各位が発する熱気がそのまま味わえる博物図版です。
博物誌は18世紀から19世紀にかけて様々に版を重ねましたが、紙の古さなどからこちらは18世紀から19世紀初めの頃にフランスで製作された図版と推定されます。
サイズは約21.5×32.5センチです。
古いものですので画像でご覧のように端がまっすぐでない箇所があり、シミや汚れがあります。かえって、そのような所も全て見えるように飾れば、紙質の古さなども丸ごとお楽しみいただけるかもしれません。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。