アンティーク銅版画「動物界」
一見すると不思議な図版ですが、これは動物界を階級分類した系統図なのです。生物分類の試みは古代に始まり、近代以降、複雑さを増しながら今に至っているわけですが、その途中のどこかです。印刷について "E. Guerin dir" のサインが下部にありますので、19世紀中頃のものではないかと思われます。
トラから海綿までの動物界ですが、カモノハシ、クジラに分かれ、鳥類、爬虫類、魚類と下り、魚類から軟体動物へ、環形動物から節足動物へと分かれています。専門ではないのでなんとも言えませんが、博物学が生物学へと、哲学的な要素もあった科学から実証的な科学へと移り変わる時代の雰囲気をリアルに感じられる図像です。
一般向けの博物書籍からとった跡があちこちに残っていますが、それも見えるように飾ったら、興味深く眺めて飽きない一枚になることでしょう。
19世紀のフランスで製作されました。サイズは約18.5×28.5センチです。
古いものですので前述の通り綴じから外した跡の他、端の破れやしみ、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。