アンティーク銅版画「ハイエナ、ジャッカル」
精緻な毛並み、躍動する体躯、生き生きとした表情、全てに生命が宿っているような素晴らしい銅版画で、上がハイエナ、下がジャッカルです。19世紀、フランスの図版で、身近に生息していない動物だけにかなり想像が混じる内容になっているところがかえって迫力があって興味深いですね。
両者とも屍肉を漁る動物として「死」をテーマにした表現になっています。ハイエナの髑髏と十字架、暮石を従える獰猛な姿は、実際とは違うのですが当時のイメージをとても雄弁に物語っています。また、ジャッカルはエジプトの冥界の神、アヌビス神を思わせる顔立ちで、こちらも当時の人々のイメージが図らずも滲み出ているようです。
銅版画のクールなモノトーンも魅力的で、余計なものを削ぎ落としたような表現からは、野生動物の張り詰めた気配や存在感が逆に色濃く漂っています。シンプルな額などで飾れば、お部屋にちょっと知的でユニークな雰囲気を与えてくれることでしょう。
19世紀、フランスで製作されました。サイズは約19.5×28.2センチです。
もとは博物書籍の1ページですので綴じの跡があり、傷や汚れもありますが、図像は十分お楽しみいただけます。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。