アンティーク植物画「グアバ」
黒を背景にグアバの鮮やかなオレンジの果実がリアルな葉や枝とともに浮かび上がります。この見事な博物画は19世紀、オランダの植物画家ベルト・フーラ・ヴァン・ヌーテンの手によるものです。
彼女はインドネシア、ジャワ島を訪れ、その植物相に魅せられます。そして描いた40枚の植物画は1880年にベルギー、ブリュッセルで出版された「ジャワの花や果実、葉」の挿絵となります。
このクロモリトグラフで印刷された素晴らしいグアバもその一枚なのですが、作者がその場で抱いた印象や味わった雰囲気を、写真や現代の印刷よりもずっと雄弁に物語っています。
19世紀、南国のエキゾチックな植物は、当時の富裕層が珍奇なものを集め、展示した驚異の部屋にも相応しいもので、多くの人々がこの図版に目を奪われたことでしょう。フーラ・ヴァン・ヌーテン自身は1892年にインドネシアで亡くなっています。彼女こそ現地の植物に最も心を奪われた人だったのかもしれません。のちに、彼女の植物画を基にしたクロモリトグラフは、まるで実際に触ったような感じがするとも評されています。
19世紀から20世紀初頭のベルギー、ブリュッセルで製作されました。
サイズは約21×27.5センチです。
古いものですので傷、汚れがありますが、図像は十分お楽しみいただけます。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。