1900年頃、ドイツで製作されたクロモリトグラフの天文図版をご紹介します。こちらはオリオン座です。もちろんそれだけでなく冬の夜空が広がり、そこここで燃やされているのは焚き火でしょうか。静かな湖面に映る星々や炎、星の光に浮かび上がる木々や山肌、冷え冷えとした闇の中に確かに息づく光景を美しい色彩とタッチで描いています。
一般向け天文書籍の挿絵だった一枚ですが、ただ星座を説明するだけでなく、当時の人々の夜空への憧憬や畏敬の心を形にしたような、素晴らしい天文図版です。

サイズは約27.8×20.7センチです。
古いものですので傷、汚れがありますが、図像は十分お楽しみいただけます。