博物画「ブッシュバック、グリムダイカー」
版画に手彩色のブッシュバックとグリムダイカーの図版です。彩色による毛並みや特徴的な模様の表現、その表情や生き生きとした造形など、とても魅力的な仕上がりです。
どちらもアフリカ、サバンナに住むのですが、ブッシュバックは馬具を思わせる背中の模様が特徴で、当時、行くことなど夢にも思わなかった土地に住む珍奇な生き物の姿に夢中になったことでしょう。
こちらは18世紀に出版されたビュフォンの「博物誌」を小型版にして出されたものの1ページです。あまねく世界の生き物を分類、図解しようとした名著ですが、動画もカラー写真もない時代に、よく未知の動物をこのように生き生きと描き切ったものです。
一般向けの博物学書籍の挿絵ですが、知識を啓蒙し画像を共有しようという熱意、一般の人たちの科学に対する強い興味関心が滲む一枚です。科学が専門家から一般の人の手に渡り始めた黎明期、当時の博物画から時代の雰囲気を感じるのも楽しみのひとつなのかもしれません。
19世紀前半までのフランスで製作されました。サイズは約13.5×22.3センチです。
古いものですので皺やシミ、傷みや汚れがありますが、画像は十分にお楽しみいただけます。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。