こちらは、オパールセントガラスで造られたボンボニエールです。オパールセントガラスはガラスらしからぬ柔らかな質感で、薄暗い屋内では青白く、光が当たるとレモン、アプリコットなどの遊色を浮かべます。
こちらは青白くぼんやりとした風情と有機的な曲線の造形が、まるで淡く儚く美しいクラゲを思わせます。光を浴びると全体に薄いレモン色をまとい、特に底部にはオレンジ色の筋が煌めきます。漂うクラゲが夕陽に染まる様を海の中で眺めているような、夢に出てくる景色が目の前のガラス器に現れます。
ガラスの透明度も高く、よいコンディションです。本来、ボンボニエールは、ドラジェという砂糖菓子を入れてお祝いに来てくださったお客様にさしあげるための器です。そのまま飾っても光によって変化する姿を楽しめますし、あなただけの祝祭に何かを入れてもそれは密やかなお楽しみですね。この特別なボンボニエールを、どうぞあなたなりのやり方でお楽しみください。

フランス製で、製作年は1930年代までのアール・デコの時代と推定されます。サイズは、直径が最大約11センチ、全体の高さが約6センチです。
古いものですので若干の傷や汚れはありますが、時代の割りには大変よい状態です。