銅版画「愛の最後の吐息」
楽園を追われた妖精ペリ族の子どもは、再び楽園に迎え入れられるために「最も天の心に適う捧げ物」を探す旅に出ます。妖精がナイルの泉で休んでいると、伝染病で死のうとしている若者が水を飲みに現れ、恋人の乙女も共に死ぬことを望み、彼を抱きしめてふたりは生き絶えるのです。この図版はその場面を描いたもので "Love's Last Sigh" と題されています。
死に臨む恋人達とそれを見守る妖精の豊かな表情、幽玄なナイルの背景、版画にしてよくぞという素晴らしい表現の一枚です。
このお話はシューマンが作曲し、1843年に初演されたオラトリオ「楽園とペリ」からの一場面です。もともとペルシャ世界を題材にしているため、このようなエキゾチックな場面になっているのです。
こちらは19世紀の中頃から後半にイギリスで製作されました。サイズは約21.5×28.1センチです。
古いものですのでシミや傷、汚れがありますが、図版は十分にお楽しみいただけます。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。