鎖のコインパース
黒い鎖がどこか高貴な威厳を感じさせるコイン入れです。こちらは19世紀、ヴィクトリア朝のイギリスで、高い身分の女性がシャトレーンにつけて使っていたものです。
19世紀に入る頃、フランスやイギリスではよりタイトなドレスが流行したため、女性の服からポケットと言うものが消えてしまいました。そこで携帯したい小物は、チェーンストラップのようなものにまとめて腰にぶら下げるようになり、それがシャトレーンと呼ばれたのです。シャトレーンの語源は「女性の城主」ですから、重要な立場の女性が身につけ、そこに下げるものは装飾品として凝ったデザインが施されました。
こちらは高貴な女性が、教会での礼拝の際に寄付として納めるコインなどを入れていたものと思われます。そう考えると、この重厚な美しさを湛える佇まいも納得できますね。
今回は古い懐中時計用の鎖がありましたので、それをおつけして、さらに古い鍵もおつけしますので、どうぞ当時の雰囲気を少しだけ味わってみてください。
サイズは、幅、高さの最大が約6×10センチです。チェーンはコインパースよりもう少し新しいもので、長さが約39センチです。
どれも古いものですので傷、汚れがあり、コインパースの留め金の内側と鍵には錆があります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。