とても雰囲気のあるテナーサックスのアクセサリーです。本物はブラスに金メッキが多いのですが、こちらの金属の質感はまさに吹き込まれたサックスそのものです。楽器の造形は意外と難しく、馴染みのない人が造ると似て非なるものになることもあります。中でもサクソフォーンはキーの構造が特に複雑で、それをすべて再現することはできませんが、こちらはその雰囲気を本当によく捉えています。

さらに、内張のベルベットも綺麗で、丁寧に造られたオリジナルのケースがついておりますので、これは何かの記念にプレイヤーに贈られた特別なものだったのかもしれません。個人的に開かれたライブの記念に出演者に時計を贈ったりということは実際にありましたので、これもそうだとするとなかなか気の利いたプレゼントですね。
楽器の中央付近にリングがついていて、それにさらに環がついていますから下げるためのものでしょう。ちなみに実際のサックスにもこの辺りにストラップをつけるリングがあります。そのようなわけで、古い時計鎖をおつけします。これもこのサックスと同時代のものですので、古色を帯びた質感がよく調和すると思います。懐中時計用ですので短いですが、両端に留め具がついていますので、どうぞこれで下げてお楽しみください。

1900年頃のフランス製です。サイズは、上下の長さが直線で約7センチ、幅の最大が約4センチです。チェーンは長さが約34センチです。
古いものですので、本体、ケース、チェーンともに傷、汚れがあります。