秋色の思い出
「私の秘密を教えてあげるわ。ずっと気になっていたでしょう。」と切り出してきた女性が差し出したのは秋色のバッグでした。これは最大限に警戒しなければならない展開とわかってはいるのですが、残念ながら、やはり知りたい彼女の秘密。というわけで、容易く術中にはまった私の前に広げられた品々は更に高く秋の香りを放ちます。
結局のところ、彼女の秘密を知るどころが、ますます謎は深まるばかりでした。写真もアクセサリーも初めて見るものばかりで、それらと彼女がどう繋がるのか、すぐには理解できそうもありません。
「私の秘密がお分かりになった?」と彼女は微笑みます。「とんでもない。」と言いかけて、その瞬間、彼女の笑みに信頼の気持ちが浮かんでいるのを目にした私は、慌ててその言葉を飲み込みました。
木々に半分残った葉の間から溢れる陽射しが暖かい秋の午後でした。
秋色のお楽しみセットです。
こっくりした上質のベルベットで出来たバッグの中には以下のものが入っています。
・ライチョウの足のブローチ
スコットランドの古いキルトピンで、幸運のお守りです。
・永久プレパラート
19世紀、一般向け顕微鏡と一緒に販売された標本で、これはバーチ(樺の木)の切片です。
・パリの思い出ブック型ペンダント
・ブック型小物入れ
・琥珀色のペンダント
・貴婦人の写真
・フローズンシャーロット
ドイツの人形工場跡地で掘り出されました。何かの理由で1900年頃に埋められたものです。
・シャンデリアパーツ
クリスタルガラスで透明感が美しいお品です。本来、身につけるものではないので手を切らないようご注意ください。
・金の星のブローチ
・貴婦人の面影ペンダント
・シャンパンのボタン
・踊り子のボタン
19世紀から20世紀前半までのフランス製ないしはイギリス製と思われます。バッグも含めて全て古いものですので、それぞれに傷や汚れがあります。
ひとつひとつは魅力的ながらも、単体ではお値段が付けにくいものをたくさん詰め込みました。総額で言うと3倍以上。たいへんお得なセットとなっております。まだもう少し入りそうなので、いくつかオマケを入れておきます。お楽しみに。