ケースに入った真珠貝のペンです。繊細でロマンティック。真珠貝のペン軸は軽く、ストレートタイプで、内に光を宿したような真珠貝特有の美しい光沢があります。華奢で小振りですので、女性向けだったのかもしれません。
ペン先は元々は金が使われた高級タイプのものですが、こちらは人の手をデザインしたちょっとユニークなスチール製のものをおつけします。なお、このサイズのペン先しか装着できませんので、弊店で別売りしているペン先セットや現行品のペン先がどれでも付け替えて使えるという訳ではありません。現行品のペン先でもサイズが合うものがあれば付け替えられると思われます。
オリジナルではありませんが、ちょうど古いペンケースがありましたので、それに入れてお届けします。このケースの "Leroy W. Fairchild" は1831年頃、ニューヨークで創業したペン先、ペン軸のメーカーです。こちらの工房も金のペン先を得意にしましたので、まさにこういうタイプのペンを入れるためのケースだったのでしょう。細身なフォルムと紫の内張が高貴な美しさを今に伝えています。

ペン軸は1900年頃までのイギリス製で、ケースは同時代のニューヨーク製と思われます。
サイズは、ペンの長さがペン先を含めて約15.8センチです。
古いものですのでペン軸に若干の曲がりや汚れがあり、ケースにも傷みや汚れがあります。なお、ケースの蝶番は一度付け替えられて修復されております。