1846年、フランス、ラ・サレットの村で牛飼いの少女メラニー・カルヴァと少年マクシマン・ジローがひどく泣いている貴婦人を見ました。彼女はふたりの子ども達に、人々が神のもとに戻るよう呼びかけ、人々の罪深さを説いて去って行きました。この話を聞いたグルノーブルの司教は委員会に調査を委任し、その結果、聖母の出現が現実にあったとの結論に至り、1851年、司教はラ・サレットの聖母の信仰を認可したのです。その翌年にはラ・サレット宣教会が結成され、やがて大聖堂の建設へと繋がっていくのです。
このホーリーカードは聖体拝領の記念のものですが、泣いている貴婦人が描かれていますので、ラ・サレットの宣教会で聖体拝領を受けた際のものでしょう。
合わせたメダイは、星の中に泣いている貴婦人と子ども達に話しかける貴婦人が表裏に浮き彫りにされています。こんな小さな中によくぞと思う細工ですが、淡い青の中に見事に浮かび上がっています。こちらもラ・サレットの大聖堂巡礼の際の記念でしょう。

メダイは19世紀末から20世紀初めの頃までのもの、ホーリーカードはほぼ同時代かもう少し新しいものでしょう。
サイズは、メダイが約1.2×1.2センチ、チェーンは現行品で長さが約46センチです。カードは約8×12センチです。
どちらも古いものですので傷、汚れがあります。