インクウェルとヤマアラシのペン
ゴシック・ロマンスに登場するような鈍い金色のインク壺です。リボンや植物をかたどった金属が、曲線、曲面を描いて大胆にうねります。力強く、しなやかな躍動感、立体感のある造形が古色を帯びて翳りを深めた様は、忘れ去られた廃墟に残る枯れ果てた薔薇園を思わせる風情です。大型で重量感、存在感がありますから、どこに置いても周囲の空気を変える力があります。
外観の迫力だけでなく、インクを入れる部分には陶器の容器がセットされ、曲面にペンをおくことも出来ますので、今でも実用できます。
このインクウエルを、もちろんそれに相応しい机に置けば素晴らしいのですが、あえてモダンなデスクトップに置いてみてはいかがでしょう。そこだけすっと光が翳るような、あるいは時空が少し歪むような体験ができないでしょうか。そんなことを考えるだけでわくわくしてきます。
合わせたペンは本物のヤマアラシのトゲでできています。造形はシンプルですが、こちらも近代的な時の流れから外れた、有機的な、少し不思議な雰囲気が漂います。
この幻想の闇にほんのりと光を宿すようなセットを、どうぞデスクトップに置いてお楽しみください。
インクウエルは20世紀初めの頃、アール・ヌーヴォーの時代までのフランス製で、ヤマアラシのペンは、同時代かもう少し新しいイギリス製です。
サイズは、インクウエルが横幅の最大が約23.5センチ、縦が最大約17.5センチで、ペンがペン先も含めて約15.5センチです。ヤマアラシのペンのペン先は交換できません。
どちらも古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。