古い銅版画をご紹介します。こちらは黄道十二星座を描いたもので、18世紀のロンドンで出版された書籍の挿絵です。250年ほど前のものだけに、どれも現代のイメージとは違う造形、雰囲気の図像です。
黄道十二星座はメソポタミアで星占いを司る神官に起源を持ち、現在のものとは若干組み合わせが異なりますが古代バビロニアの時代には成立していました。はるか昔から天体観測はこの黄道帯を中心に行われ、占星術でも重要視されたのです。この銅版画にもそんな神秘的な存在に対する畏敬の念が感じられます。

こちらの図版は、当時の版画家で地図出版者でもあった George Henry Millar によって製作され、1785年にロンドンで出版された彼の著作中の一枚です。事情はわかりませんが、彼の著作の出版は1782年から1785年に限られており、その後は見られません。
サイズは、フレームの外寸が約43.5×53.5センチです。撮影は反射を防ぐために透明アクリル板を外して行っておりますが、発送時にはアクリル板をはめてお届けします。
これまで多くのイベントで展示しておりますので、額縁およびアクリル板に傷、汚れがあります。図版も古いものですので端の切れや傷み、シミや汚れがありますが図像は十分お楽しみいただけます。