秋の果実から滴り落ちた甘い果汁がそのまま固まったような、幻想的なイアリングです。綺麗にカットされた透明度の高いガラスが、たっぷりの光を含んで瑞々しく揺れながら、時折、美しく煌めきます。
ガラスの粒と留め具を繋ぐ部分にも細やかな意匠が施され、形や大きさを変えて置かれたマーカサイトが小さく鋭い銀色の光を放ち、その付け根にはシトリンがはめ込まれています。この手の込んだ細工が、イヤリングをよりエレガントな佇まいにしています。
夏の終わり、秋の始まりの少し赤みを増した陽光を感じさせるイヤリングです。

20世紀の初めの頃までのイギリス製です。サイズは、ガラスが約1.9センチ、留め具を繋ぐ部分を含めると約3.8センチです。
シトリンについては買い付け時の情報により、その後、正式な鑑定はしておりません。
古いものですのでガラスにごく小さな欠けがあり、全体に傷、汚れがあります。