悪魔のステレオグラム「日本の風景」
19世紀、フランス製のステレオグラムです。これは珍しい!おそらく日本のお寺でのお葬式ではないかと思うのです。皆さんはどのようにご覧になりますか。
扇子に提灯に木造建築、中央に何かが横たわって花が手向けられています。その向こうに座っているちょっと大きな骸骨さんは、あれ仏像じゃないですかね。そもそもみんな骸骨ですから、今なら色々と問題になりそうですが、150年近く前、浮世絵などを見てはるかな東洋の島国に想像を巡らせていた当時のフランスですから、歴史が落としていった欠片としてお許しいただければと思います。間違いだらけ、もはや突っ込みどころ満載の景色を、寛容と好奇心を持ってご覧ください。
ステレオグラムは、まずこの骸骨の精巧なセットを作り、それを人の眼と同じように2台のカメラで撮影したものです。両目で見ながら遠近を調節していると、画像がひとつになり立体的に見えるという立体写真なのです。
この写真はそれだけではありません。悪魔たちの目に小さな穴を開けて赤く彩色してあるのです。写真の後ろに光源を置いて見ると、悪魔たちの目が赤く光るという仕組みです。19世紀の人たちはデジタルなんかなくたって、なんでもやりますね。
本来、このタイプのステレオグラムは大変貴重で、弊店でももっと高額で扱ってまいりました。しかし、このお品は汚れなどが目立って保存状態がよくなく、立体の機能が半分以上失われてしまっておりますので、大変お買い得なお値段とさせていただきました。ご購入の際は、この事情を十分ご理解の上でお願いいたします。
サイズは約17.3×8.7センチです。古いものですので、前述の他にも傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。