ベツレヘムで真珠貝を手彫りしたブローチです。昔からの手彫りを守り、時間をかけて彫ることに祈りの意味もあったようです。当地を巡礼で訪れた方々が、このような装飾品をキリストにまつわる遺跡に触れさせて、記念に持ち帰ることもありました。
こちらは製作から半世紀程度は経ったヴィンテージで、欧米で買い付けましたので、そのような経緯で旅をしたものが代替わりなどで出てきたお品なのかもしれません。
光を浴びると、白い煌めきとともに真珠貝特有のほんのりと虹色の光沢を全身に纏います。このブローチは比較的大振りなのですが、施された細やかな彫りが見事で、その艶やかな質感と相まってとてもエレガントな佇まいです。七芒星とその周りの彫りが雪の結晶がそのまま固まったような印象でしたので、そのように命名しました。
繊細な彫りと真珠貝独特のつやをお楽しみください。

なお、買い付け時にピンに毛糸のようなものがついていました。これは、ひょっとしたらかつての持ち主の方の衣服の一部ではないかと思われます。古いものにまつわる思い出はできる限り大切にしたいと願っておりますので、あえて取り除かないで、このままお届けします。ピンの機能には影響はございません。

サイズは直径約4.3センチです。
古いものですので若干の傷、汚れがありますが、時代の割りにはよい状態です。