バルボティーヌのティーポット
大型のバルボティーヌのティーポットです。幻想的な色彩と意匠は鮮やかな海の底をモチーフにしていると思われます。眺めていると、揺れる海草、貝や珊瑚も見えてきて、蓋の把手部分には可愛らしい巻き貝が置かれています。その造形も、緑にピンクを合わせた色彩も、バルボティーヌらしくおおらかで大胆です。
バルボティーヌとはフランス語で「でこぼこ」というほどの意味で、その意匠は「田園風」とも言われ、柔らかい生地と立体的な造形が特徴の陶器です。
花や果物、野菜などを表現したお皿などが多いのですが、このポットのように海の中の世界を大胆かつ幻想的に描いたものは珍しいと思います。
このポットは、本体側面下部に剥がれを補修した跡があり、持ち手は一度、取れたものを接着してありますが、この補修に用いられた接着剤の種類、修理の詳細が不明です。接着剤の中には高い温度や水分などに弱いものもあり、耐えられる重量も様々です。そのため、お湯などを入れてお使いになると、持ち手の接着部分が剥がれる危険性があることをご注意申し上げます。
そのような次第で、このポット自体をオブジェとして、あるいは花器などにお使いになることをお薦めします。また、その際にも持ち手に荷重をかけないようにご配慮をお願いいたします、
これらのことを踏まえて、このお品はかなりお買い得なお値段とさせていただきました。
20世紀中頃までのフランス製です。サイズは、開口部が直径約11.5センチ、注ぎ口から持ち手までが約24センチ、高さが約16センチです。
前述の修復の他、側面下部に一箇所、表面の剥がれがありますが、水漏れはありません。また、古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。