とても美しいブルーのミルクピッチャーです。細やかな花々が内側にまで咲き溢れるように描かれ、濃淡を巧みに使い分けた青が深い陰影と立体感を醸しています。
青にも様々なニュアンスがありますが、こちらはやや黒みを帯びた紺に近い色合いがしっとりと落ち着いて、ゴージャスな絵柄とアクセントに金彩を施しながらとてもエレガントな大人の雰囲気です。手の込んだ波打つ造形で、適度に引き締まってバランスのとれたフォルムも素敵です。
豊かな自然をたっぷりと使った装飾的な表現でありながら、クールで上品な振る舞いを決して忘れない、ヴィクトリア朝のテーブルを感じさせるお品です。

19世紀、ヴィクトリア朝のイギリス製です。サイズは、開口部が注ぎ口を含まずに直径約5.8センチ、高さが約10センチです。
古いものですので擦れや傷、汚れがあります。