オパールセントガラスの聖母全身像で、オクトゴナルの台座です。オパールセントガラスはガラスらしからぬ柔らかい質感で青白い光を含み、光の加減でレモン色やアプリコットなどの遊色を浮かべます。
こちらの像は1858年、フランス、ルルドの洞窟で少女ベルナデットの前に現れた時の姿を元にしているようです。光を浴びない室内などでは、まるで靄が集まって形を成したようにぼぉっと青白く、衣服の皺などに沿って青い影を浮かべ、お顔は清らかに澄んで、洞窟内での聖母出現の奇跡はまさにこのような姿だったのではという思いになります。そして光を浴びるとローブにレモン色からもう少し濃い遊色を浮かべ、お身体や衣服の皺に沿ったブルーがさらに光を帯びて、マリア様が全身に煌めきを纏ったような姿になります。光の当たり方で青白い部分、青い影、乳白の靄、透明な部分などが複雑に変化しながら幻想的に絡み合います。その、内に光を宿すような佇まいは石膏像などでは見ることのできないもので、祈る聖母の像に相応しい神々しい美しさです。

20世紀前半までのフランス製でサイズは高さが約8センチです。
このたびは6点の在庫がございます。表示のお値段は1点のものですのでご注意ください。
オパールセントガラスの性質上、それぞれのお品が完全に同じとは言い切れませんが、同一のサイズ、造形、特徴を持つものとして、お品物の選定は弊店にお任せいただきます。
台座に小さな欠けがあり、古いものですので若干の汚れなどがありますが、時代の割にはよい状態です。