オパールセントガラスのエスカルゴピック
フランスのカタツムリ料理、エスカルゴを食べる時に使うピックとピック立てです。ピック立てはオパールセントガラスで、これはガラスらしからぬ柔らかな質感と、光を浴びて浮かべる遊色が特徴です。こちらのお品はぼんやりとした乳白がうっすらと青を帯びた佇まいで、光の加減でそこにレモン色からアプリコットまでの遊色が浮かびます。殻の渦巻きに沿って内側から発光しているように染まったり、薄い色から濃い色へと各所がグラデーションになったりする姿は、おとぎ話に出てくるカタツムリの精のようです。
また、金属のピックにもそれぞれ小さなカタツムリがいて、こちらも古色を帯びた渋い質感が素敵です。古めかしさに惹かれるこのピックですが、同時になんとも言えないちょっとコミカルな愛嬌を感じないでしょうか。大きなカタツムリの上で小さなカタツムリたちがお話しをしているようでもあり、耳をすませば賑やかな話し声が聞こえてくるかもしれません。
そう考えるとエスカルゴを食べる手も止まってしまいそうですが、もちろん、これは他にも色々と使えます。おつまみやチーズの皿に添えてもおしゃれですし、切ったフルーツにも便利ですね。また、ピックのカタツムリたちにはお休みいただいて、大きな方の背中の穴に小さな紙をくるりと丸めて刺しておけば、デスクトップの伝言入れ兼ペーパーウエイトに早変わりです。
何れにしても、モダンな空間に古色をまとったものを置くことで、そこの空気がほんの少し変わります。そういう古いものの持つ力を、どうぞお手元でお試しください。
ピック立て後方、底部分の片側の縁に割れがありますのでご注意ください。
20世紀前半までのフランス製です。サイズはピック立てが全長最大で約7センチ、高さが約4センチです。金属製のピックは6本あり、全長が約8センチ前後です。
古いものですので、前述の割れの他に、ピック、ピック立ての両方に傷、汚れがあります。