ひと粒ずつ置かれたアメジストが魅力的なピアスです。美しい石が古色を帯びて陰影を深めたシルバーの台座と美しい対比を生み出しています。
アメジストはピンクがやや紫がかって優しくも高貴な印象をまとい、綺麗にカットされた石が台座ごと揺れて煌めきを放つ様は、とてもエレガントな華やかさです。
台座は銀の純度が92.5%以上のスターリングシルバーで、細やかな粒と優雅な曲線をあしらった意匠です。ひとつ申し上げたいのは、左右のデザインが同じではないことです。粒の数が同じではなく、若干ですが片方はゴージャスな、もう一方はすらりとシンプルな感じを受けます。しかし、欠損したような形跡も見られず、ひょっとしたら最初からこのようなデザインだったのかもしれません。左右非対称のピアスというのも珍しいので、それも一興と思っていただければ幸いです。黒みのある銀の風合いが大人の落ち着きを漂わせる中に、ちょっとしたいたずらが仕掛けられていると言ったところでしょうか。一番下で揺れる銀色のひとしずくも素敵ですね。

20世紀前半までのイギリス製で、サイズは約1.5×3センチです。
石については買い付け時の情報により、その後、正式な鑑定はしておりません。
古いものですので傷、汚れがあります。