春の朝、陽光に昨日まではなかった暖かさを感じたら、長い冬もようやく終わります。いつの間にか咲いているすみれを見つけると、驚きと喜びが混じり合ったような気分です。
そんな朝の食卓にこんなエッグスタンドとバター皿が置かれていたら、それこそ季節の女神の采配なのでしょう。「さあ、冬は終わりだよ。季節を巡らせ、すみれを咲かせよう。」可憐な生命を形にしたようなすみれを見ていると、どこからかそんな声が聞こえて来そうです。
散りばめられたすみれはそれぞれ少しずつ異なり、その手の込んだ景色は、庭のそこここに気の向くままに咲いたすみれたちの姿です。
エッグスタンドと小さめのお皿のセットです。お皿にはパンにつけるバターやジャムをのせてはいかがでしょう。

製作はイギリスで陶器の里として知られるストーク・オン・トレントのロングトンにかつてあった陶磁器メーカー "Hammersley & Co." によるもので、ポーセリンマークから1912年〜1939年の間に作られたものとわかります。
サイズは、エッグスタンドの開口部が直径約4.4センチ、高さが約6センチ、皿が直径約12.5センチです。
古いものですのですみれや金彩に擦れや傷があり、全体に細かい傷や汚れがあります。