スモーキークォーツの指輪です。こちらは金属部分がなく、全てが石から削り出されています。
スコットランド、ケアンゴーム山脈は水晶の産地として知られていますが、そこで産出する美しい黒褐色のものを、その地名からケアンゴームと呼ぶようになりました。
こちらのお品も、澄んだ光を含むリングがしっとりと黒みを帯びて、それはダークな煌めきとでも表現すればよいのでしょうか。また、自然光の下ではかすかに緑を感じさせる瞬間もあります。別名「煙水晶」とも呼ばれるその名の通り光と戯れ、ケアンゴームならではの深く幽玄な姿を見せます。
前述の通り全体が石で作られておりますので、全身がその色調に染まることも、このお品の大きな特徴と言えます。

19世紀から1901年までのヴィクトリア朝のイギリスで作られました。
サイズは切子面が直線で約2.2センチ、リングは日本の規格でだいたい15号程度です。
使われている石については買い付け時の情報により、その後、正式な鑑定はしておりません。
古いものですので傷、汚れがあります。