しっとりと落ち着いた美しい緋色の十字架です。光を浴びると半透明のカーネリアンが内にぼんやりと明かりを灯すようで、どこか幻想的な姿になります。
留め金は、刻印はありませんが、本来は白っぽい金に他の金属を加えて色を整えた9カラットのゴールド、別名イエローゴールドと思われます。そのほんのりと黄みを帯びた穏やかな艶が、カーネリアンとよく調和して、全体によりエレガントな雰囲気を与えています。
全身から柔らかく熱を発しているような不思議な佇まいの十字架を身近に置いていると、すぐそばで優しく見守られているような気持ちさえしてきます。
合わせたホーリーカードは、初聖体拝領に臨む少年を導く守護天使のものです。「この聖なる食べ物をお与えください。」という少年の言葉が添えられ、ここにも優しく見守る天使の姿が描かれています。

十字架は19世紀、ヴィクトリア朝のイギリスのもので、ホーリーカードは同時代か、もう少し新しく20世紀前半までのフランス製です。
サイズは、十字架が約3.2×4.5センチ、チェーンは現行品で長さが約43センチで、カードは約6.9×12.2センチです。
十字架に使われている石などの素材については、買い付け時の情報により、その後、正式な鑑定はしておりません。
どちらも古いものですので傷、汚れがあります。