オパールセントガラスのイエス・キリスト全身像です。オパールセントガラスはガラスらしからぬ柔らかい質感で青白い光を含み、光線の加減でレモン色やアプリコットの遊色が浮かぶ特徴があります。
こちらの立像は、その胸に後光が輝く燃える心臓を示していますが、これはイエスの人類への愛を象徴する聖心を表しています。青白い中に透明感があり、特に光が当たらない室内などでは清々しい雰囲気を纏って姿を現されたまぼろしを見ているような気持ちになります。そして、光を浴びるとレモン色からもう少し濃い遊色が、髪、顔、腕、衣服に沿って浮かび、身体の中に光を帯び、また全身から煌めきを放つような姿になります。その透き通る中に光を宿す佇まいは石膏像などでは見ることのできないもので、イエス像に相応しい神々しい美しさです。

20世紀前半までのフランス製。サイズは高さが約14.5センチです。
古いものですので若干の汚れなどがあります。