赤いベルベットに金属の装飾が施された写真立てです。ベルベットはややくすんだオレンジを帯びた上品で落ち着いた色みで、お部屋に飾られても雰囲気を壊すことなく、中の図版を更に引き立てます。内側にもきちんと布が張られた丁寧な造りです。
植物をモチーフにした装飾は非対称の手の込んだ意匠が古色を帯びて陰影を増し、金属の鈍い質感もこのお品が経てきた長い時間を感じさせて素敵です。
合わせた図版は、このフレームより少し後のドイツのものです。カードになったキノコの図鑑の一枚で、森の国ドイツでキノコ狩りのお供に持って行ったものだったのでしょう。カラー写真などなかった時代の味わいのあるリトグラフです。サイズがピッタリだったのですが、こちらのカードは約10.5×14.5センチですので、ご参考になさってください。

フレームはフランス製で、売り主からの情報によれば19世紀中頃から後半のものとのことです。
サイズは全体の最大が約16.5×22センチ、表面に見えているガラス部分が約9.5×13センチです。
古いものですので傷、汚れがありますが、時代の割にはよい状態です。