銀色の燃える心臓のエクスヴォートです。エクスヴォートは教会で願掛けをし、その願い事がかなった時に奉納するものです。心臓はイエス・キリストや聖母マリアの人々に対する愛の象徴で、教会に行くとたくさんのエクスヴォートが壁に掛けられている様を目にすることがあります。
こちらのお品は古色を帯びて黒々とした中に輝く部分も残していますが、実際にどこかに掛けられていたのでしょう。何れにしても願いがかなったお礼の品ですので、身近に置くことでご利益のおすそ分けがあるかも知れません。
合わせたデスカードは、祈りを捧げる天使に不思議な立体感があり、そっと配された青い花々と銀色の彩色が美しく静かな祈りを感じさせ、亡くなった方の受難が神によって救われることを願う絵柄になっています。ここに描かれた天使の姿も、亡くなった女性を偲んで残された方々によって選ばれたものと思われます。

エクスヴォートは20世紀中頃までのアメリカ合衆国製で、素材は銀メッキと思われます。サイズは約4.5×6.6センチです。
デスカードは1907年、ドイツ製。サイズは約6.5×10.5センチです。
どちらも古いものですので傷みや汚れがあります。