オパールセントガラスはガラスらしからぬ柔らかな質感で、ぼんやりと青白い佇まいがとても幻想的です。不思議な青の世界に光を含んだ濃淡の霧が湧いているかのようで、そこに光を浴びるとすっと霧が透き通り、お品物によってレモン色、アプリコットなどの遊色を浮かべます。
こちらは順光では全体が青白く、水晶を思わせる意匠の栓には瑞々しい透明感があります。逆光ではアプリコットの光がゆらゆらと生まれ、その直線を組み合わせたフォルムに沿って走り、煌めき、また時として立ち込めるような景色を見せます。
20世紀の後半、パリのお店がオリジナルの香水用にサビノの工房に発注したものですが、この瓶の凛とした立ち姿から察するに、男装の麗人にお似合いの香りだったのかもしれません。

サイズは高さが約14センチ、横幅が約7.3センチです。
前述の通り、20世紀後半、フランス製のヴィンテージです。そのため、瓶内に若干の埃などがありますが擦れなどの傷も少なくよい状態です。