いつか見た夢のような、鮮明に覚えているようでいて細部がどこかぼやけている、知らないはずなのに前に何処かで会ったような、「なぁんだったかなぁ。いつだったかなぁ。」と言葉が頭の中でぐるぐる巡りを始めるような、昔々の遠い国の少年たちのお話です。
彼ら小さな天文学者たちは星の姿を描き、観測記録も怠らずと言いたいところですが居眠りも致し方なし。運動も怠らず、結局のところ星を釣るという解決策を見出したのでしょうか。
何しろ19世紀はいくつもの彗星が飛来し、さらに世紀をまたいでかのハレー彗星というフィナーレを迎えるのです。この時代、大人ならずとも夜空に好奇心一杯の目を向けたことでしょう。　
これはクロモリトグラフで印刷されたトレードカードと申しまして、テレビなどない時代の宣伝カードなのです。現在とは印刷法が違い、その味わいは今では得がたいものとなっています。
裏を見ますとボルドーにあるルイ兄弟社で、チョコレート製造を専門にし、その名も「ショコラ・ルイ」。中国茶も直輸入、ポタージュ用のパテもあり、一番下の「タピオカ・ルイ」とは何でしょう。まあ、そんな感じのお店です、よろしくと言ったところでしょうか。

19世紀から20世紀初頭のフランス製です。
サイズは1枚が約11.7×7.6センチで、5枚セットになっています。
古いものですので傷、汚れがあります。