黒みを帯び紫を感じさせる深く落ち着いたピンク、綺麗にカットされた大振りな粒にひとたび光が射すと、そこに穏やかな煌めきが生まれます。それはまるで静かな佇まいの淑女が、ふと浮かべる優しい微笑みのようです。
台座は柔らかくうねる曲線の意匠。素材はスターリングシルバーで、古色がその質感に優雅な落ち着きを与えています。
中央の美しい粒はその密度や研磨方法を工夫した末に考案されたペーストガラスで、希少な宝石に引けを取らない素材を使ってそのデザインを重視した装飾品を製作したいと願う19世紀末から20世紀初頭のデザイナー達によって多用されました。
優しく愛らしい表情をたたえながら、全身から溢れるエレガントな雰囲気は隠しようもない。そんなお品と言えましょう。

20世紀前半までのイギリス製で、サイズは約2×3センチ、チェーンは現行品で長さが約43センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。