球体の中に一粒の種を封じ込めたペンダントです。この種はマスタードシード / からしの種です。
「もし、からし種一粒ほどの信仰があるなら、この山にむかって『ここからあそこに移れ』と言えば、移るであろう。このように、あなたがたにできない事は、何もないであろう。」
（マタイによる福音書　日本聖書協会より）
このようにマスタードシードはキリスト教において最も小さいもの、最も弱い者がそれでも大きな成果をあげることの象徴とされているのです。そう言えば、からしではありませんが、日本にも一粒万倍日という表現がありますね。
封印されたカプセルはクラック加工された樹脂で、中は少し空洞になっているようで、ヒビの入った中を動く様は「今にこの結界を破って世に出るのだ。」と言っているかのようです。
周囲を固定した銀色の金属の素材ははっきりしませんが、ちょっと不思議な装飾が彫り込まれ、それが時の流れの中で深い陰影をまとっています。横から見ると遠い星からやって来た宇宙船のようでもあり、その装飾、質感、フォルムがこのペンダントに神秘的な雰囲気を与えています。

1930年代のイギリス製。サイズは外枠も含めた直径が約2.2センチ、チェーンもオリジナルで長さが約60センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。