アイルランド、ベリーク窯のネプチューンシリーズ、カップアンドソーサーを、今回はカップ、受け皿に全く同じテイストのケーキ皿を加えた豪華なトリオでご紹介いたします。
ネプチューンの名にふさわしく、全体が貝、カップの脚が巻貝、持ち手がサンゴのデザインです。ポーセリンマークは19世紀中頃の創業から5番目のグリーンマークで、1955年から1965年に製作されたことを表しています。
こちらの窯は薄くパリッと硬質な質感の生地が特徴ですが、このお品も光を通すほどに薄く、しかし手洗いをしていただければ十分実用に耐える強度を持っておりますので、ベリークらしさを存分に楽しんでいただけます。
また、グリーンマークまでのお品は、それぞれの製品で釉薬の感じに若干の違いがあり、それもまたネプチューンのお楽しみのひとつなのですが、こちらはカップの内側と持ち手、2点の受け皿の中心円に黄色みがかった釉薬がほんのりとかかり、柔らかな光沢があります。カップの外側、受け皿の外周円は滑らかな艶のある乳白で、このコントラストも素敵です。
カップ、受け皿の釉薬を施した箇所にかかっていない部分があり、そこが乳白のまだら模様に見えますが、これは製作時からのものでしょう。この模様は、硬質で艶のある肌触りと相まってどこか天然の貝殻を連想させる雰囲気がありますが、このお品特有の景色としてお楽しみいただければと思います。

サイズはカップの開口部が約8.9×8.5センチ、高さが約5センチ、受け皿の直径が約13.7センチ、ケーキ皿が約15.4センチです。
古いものですので若干の傷、汚れがあります。