十字架のロケットペンダント
細かい浮き彫りの装飾を施し、その中央には大きく十字架を置いたロケットペンダントです。黒い縁取りのクロスはきっぱりとした清らかさと力強さを併せて感じさせます。しかし、特筆すべきはその周囲の浮き彫り装飾です。極めて細かく隙間なく十字架の周囲を埋め尽くしたそれは、まるで折り重なるアンモナイトの化石のようにも見えます。
よく古いものの説明に古色という表現を使いますが、このお品はまさに古色によって生まれた表情を纏うものと言えます。浮き彫りがランダムに黒みを帯びることで陰影を増し、クロスも含めた摩耗が煌めきを削ぎ落とし、元々謎めいていた意匠がさらに神秘性を深めています。
裏には膨らみのあるガラスがはめられています。蓋を開けることができますので、中に想い出の品などを入れて、そっと身につけておくためのものなのでしょう。ガラスを通していつでも見ることができますので、勇気づけられるもの、忘れたくないものを入れてもよいかもしれません。
19世紀後半から20世紀初めの頃までのイギリス製。サイズは約2.5×3センチ、チェーンは現行品で長さが約43センチです。
ガラスの端に小さな欠けがありますが、外れるような状態ではありません。また、古いものですので、傷、歪み、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。