緑のガラスに手描きの装飾を施したボンボニエールです。まず地のガラスのやや薄い緑に黄みがかった色合いと透明感、描かれた唐草模様がとても瑞々しく美しいですね。塗られた金色はあでやかであっても決して上品さを失うことなく、そこに盛り上げたエナメルで精緻に描かれた小花の微妙なタッチと彩色からは、清らかな美しさだけでなく不思議な立体感が生まれています。
メーカーのサインなどはありませんが、売主からの情報では19世紀から20世紀初頭までのボヘミア、モーゼル社のものとのことです。ボヘミアの緑の森、雲間から差す陽の光、咲き乱れる花々、そんな風景を天から眺めているような気分にさせてくれるお品です。

サイズは直径が約10.5センチ、高さが約7.5センチです。
蓋の口の部分に小さな欠けがあり、古いものですので他にも擦れや傷、汚れがあります。