ヤマアラシのペン軸と譜面「お別れのご挨拶」
ヤマアラシという動物は背中に棘を背負っていますが、その棘を使ったペンです。どことなく博物趣味でもあり、また、特にデザインしたわけではありませんが、こげ茶とベージュのツートンがちょっとお洒落ですね。ついている金属のペン先は丸ペンくらいの太さです。
セットの譜面は綺麗な手書きのもので、片面に "Bonne Chance March" と題名があります。Bonne Chance とは Good Luck と同様に、お別れの挨拶で「お元気で」くらいの意味になりますから、このマーチはお別れの際に演奏する曲だったのでしょう。
この譜面はコンパクトな厚紙に書かれていますので、ブラスバンドが演奏するときに楽器の上に取り付ける小さな譜面台用の楽譜で、"Alto" の文字が見えますので、アルトホルンかアルトサックスのものでしょう。楽士が自ら写譜したのかもしれませんし、楽隊の譜面係が全パート写譜して「さあ、今日はこれだよ。」などとメンバーに配ったのかもしれません。裏にはもうひとつ別の曲があり、制服を着て真鍮の管楽器を演奏する楽隊の姿が浮かんでくるようです。
ペン軸、譜面ともに製作年ははっきりしませんが、どちらもほぼ同年代で20世紀前半までのフランスのものと思われます。
ペン軸の長さはペン先も含めて約13.2センチ、楽譜が約14.5×11センチです。
古いものですのでどちらも傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。