金属にスペードを彫り込んだ指輪です。はっきりとした出自はわかりませんが、ただ錆びの浮いた質感からは、過酷な環境、あるいは労働で身につけていたことを思わせる迫力が感じられます。それをそのままお伝えするために、特にクリーニングなどはしておりません。
デザインがトランプのスートであるからには、勝負の幸運を引き寄せるためのお守りだったとも考えられますが、きっと長い時の流れの中で幾多の人生の物語を目にしてきたことでしょう。
スペードは彫り込まれていますので、封蝋に印を押す際にも使うことができます。

20世紀の前半の製作と思われますが、製作国などの詳細は不明です。
サイズはスペード部分が0.7×0.7センチ、リングが日本の規格でだいたい23号相当です。
古いものですので前述の錆びの他、傷、汚れがあります。