踊り子のピン(箱付き)
身にスカーフをまといタンバリンを手に踊る女性のピンです。その姿はヴィクトル・ユーゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」に登場する美しきロマの踊り子エスメラルダのようです。
くるくると舞うその腕や足は生き生きとして、しかし顔の表情はぼうっと霞んでいる。それはまるで夢の中に出てくる踊り子を思わせる造作です。
素材はシルバーで、その柔らかな輝きも幻想的な趣です。表面に何箇所か亀裂、剥がれがありますが、本体そのものが割れるような状態ではありません。それも数奇な運命を辿る踊り子が纏う風合いとご理解ください。
今回、ぴったりのジュエリーケースがありましたので、せっかくですからおつけします。深い緑色のベルベットと蓋の裏の光沢のある少し薄めの緑色の取り合わせがとても美しい箱です。
ピンは1920年から30年代、アール・デコの時代のイギリス製。ジュエリーケースは同時代かやや古いイギリス、ノッティンガムシャー、ワークソップのお店のものです。
サイズは、ピンの全体が約7.5センチ、踊り子の部分が約4センチです。
ピン、ケースともに古いものですので、ピンは前述の亀裂の他、若干の擦れ、汚れがあり、箱は傷、汚れ、蓋の噛み合わせに若干のズレがありますが、口金は機能して蓋はきちんと閉まります。ピンを外す時に若干コツと力が要ります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。