竪琴の印章
透明感のある淡い紫色の印章に古代ギリシャの竪琴が彫られています。この竪琴はリラと呼ばれギリシャ神話ではヘルメスが考案したとされています。古代ギリシャでは朗読会の伴奏に使われ、中庸と平静の徳を表し、後には楽器全体を象徴するものとなりました。天に上げられてこと座となったオルフェウスの竪琴でもあります。その上下には "ALL'S WELL"「万事順調」というおめでたい言葉が添えられています。
瑞々しい色味の印章の素材はアメジストかガラスと思われますが、何れにしてもその光を含む透明感、ロゼワインを思わせる淡い葡萄酒色ともに大変美しいものです。
持ち手の金属の詳細ははっきりしませんが、時を経てついた汚れ、未だ残る艶と鈍い光、それら全てが古色となり、陰影を増して古いものならではの質感になっています。
やはりこの印章は、かつて音楽家、音楽愛好家が誂えたものなのでしょうか。今となっては知るすべもなく、ただ古い竪琴に想いを馳せるしかありません。
19世紀、ヴィクトリア朝のイギリス製。サイズは、印章面が約0.9×1.1センチ、持ち手の高さが約1.9センチです。チェーンは現行品で、長さが約43センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。